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採用管理システム(ATS)の機能でできることとは?
国内の生産年齢人口が減少する中、企業は優秀な人材を確保するための採用競争は激化しており、採用担当者の負担はこれまでになく高まっている状況です。 そんな採用担当者の業務の負担を軽減するツールとして、改めて採用管理システムへの注目が集まっています。こうしたニーズに合わせるように、国内のパッケージベンダーからは、独自の特徴を持つ採用管理システムが数多くリリースされています。 一方で、これから採用管理システムを導入しようと検討している企業の中には、「採用管理システムは魅力的だけれど、具体的にどういったことができるのか理解していない…」「そもそも採用管理システムには、どういった機能があるの?」といったお悩みを持つ採用担当者の方もいらっしゃるのではないでしょうか。 そこで本コラムでは、採用業務の課題について触れた上で、採用管理システムの機能でできることをご紹介いたします。
1採用業務の課題
採用業務の課題については、次のようなものが多く見受けられます。
採用状況が把握しにくい
新卒一括採用のような、限られた期間の中で多くの応募者の対応が必要になるケースでは、複数人の採用担当者が採用業務を分担しながら選考を進めることが一般的です。こうした中で、紙やExcelを活用した情報管理を行っていると、採用担当者間でうまく情報共有ができず、「応募者がどの選考フローまで進んでいるかわからない…」、「内定者数の正確な数が把握できていない…」など、リアルタイムに採用状況を正確に把握することができない恐れがあります。
対応ミスで優秀な応募者の信用を失う
前述したように、採用担当者間でスムーズな情報共有ができていない場合、応募者に間違った文面のメールを送ってしまったり、宛先を間違えてしまったりといった対応ミスが発生することがあります。こうしたミスは企業の信用に大きく影響するため、優秀な人材を逃すことにもつながります。
説明会や面接の調整に時間がかかる
選考フローのうち、説明会や面接を実施する際には、会場のスケジュールを押さえつつ、応募者や面接官と日程調整を行う必要があります。こうした日程調整は、手間そのものは大きくないものの、連絡待ちの時間などが長く、業務負担としては大きいものといえます。
最近では、そうした負担を減らすためにオンラインで説明会や面接を実施する企業が増えているものの、電話やメールでの連絡の場合、コミュニケーションコストが課題として残りがちです。
スピーディな対応が求められる
採用の売り手市場化が進む中、優秀な人材を逃さずに確保するためには、ほかの企業に先行されないよう採用スピード自体を上げていくことが重要です。
一方で、従来主流であった「採用メディアに求人情報を掲載して、待つ」といった受け身の姿勢は、こうした状況には馴染みにくくなっています。
企業側から積極的かつスピード感を持って応募者(候補者)に対してアプローチするような採用活動が求められるようになっています。
2採用管理システムの機能でできること
採用管理システムを導入することで、ここまで解説してきた採用活動における課題を、解決につなげることができます。
では、具体的にどのように解決していくのか、採用管理システムの機能を踏まえて解説していきます。
求人案件情報の管理
採用管理システムには、自社が掲載している求人案件の情報(採用予定人数、部署、求める人材像、求人の募集期限など)を、一括して管理する機能が搭載されています。
採用メディアとの連携機能を持つ採用管理システムの場合、システム内の情報を変更するだけで、連携先の採用メディアの情報も変更されるため、情報更新の抜け漏れが減るほか、管理にかかる業務負担の削減も期待できます。
応募者情報の管理
掲載した求人情報を通じて応募してきた応募者の情報(応募者の氏名、住所、経歴など)も一括して管理することが可能です。
採用担当者は、採用管理システムさえチェックすれば応募者情報を把握することができるようになるため、紙やExcelで応募者情報を管理している場合と比較して、情報管理・共有がスムーズになります。
また、役職ごとに情報の閲覧者を制限する機能が搭載されていることが多く、社内の情報漏洩も未然に防ぐことができます。
応募者の選考状況の管理
応募者情報と合わせて、応募者の選考の進捗、面接の日程調整、面接の評価など、選考状況をまとめて管理しておく機能もあります。
この機能により、採用担当者が応募者のリアルタイムな選考状況を確認できるようになるため、古い情報に基づくメールの誤送信など、対応ミスを未然防止することが可能です。
内定者情報の管理
採用管理システムによっては、採用決定までの情報だけでなく、内定通知の連絡やフォローなど、内定後のフローもシステム上で管理できる機能を搭載しているものもあります。
こうした機能を活用して内定者とのコミュニケーションを積極的に行うことで、採用課題の一つとして顕在化している内定後の辞退防止につながります。
3採用管理システムを導入する時の注意点
採用担当者の採用業務の負担を軽減し、効率化できる採用管理システムですが、導入の際にはいくつか注意しておきたい点もあります。
ここからは、そんな注意点を3つに絞って解説します。
自社の課題に沿った機能を有しているか
本コラムで採用における課題をいくつか解説しましたが、どれを優先的に解決すべきかは、企業によって異なります。
そのため、全ての企業にフィットする採用管理システムを一つに絞り込むことは難しいといえるでしょう。
そこで、採用管理システムを選定する際には、事前に自社の採用課題を明確化し、優先的に解決すべきと考えられる課題に沿った機能があるかどうか、チェックすることが重要です。
採用担当者が使いこなせるか
どれだけ優れた採用管理システムを導入したとしても、その機能を使いこなすことができなければ宝の持ち腐れとなってしまいます。
そのため、採用管理システムを導入する際には、機能だけにとらわれることなく、UIなど使い勝手の面も十分に確認して、採用担当者が違和感なく利用できるものを選定しましょう。そうすることで、導入にあたっての社内教育などにかかる時間も少なくなります。
機能に見合った料金設定となっているか
採用管理システムの中には、機能のカスタマイズやオプションを追加できるものもあります。そうした場合には、追加費用がかかることが多く、当初の想定よりも高額な料金を支払うことになる恐れがあります。
機能のカスタマイズやオプションを追加する際には、それらが自社の課題解決のために必要なのか、しっかりと見極めるようにしましょう。
4まとめ
今回は、企業における採用業務の課題と、採用管理システムの機能でできること、導入時の注意点について詳しく解説しました。
どんなシステムを選定したとしても、それを扱うのは人です。その点を踏まえ、採用管理システムを導入する際には、必ず現場で活用する採用担当者の意見をヒアリングしつつ、選定を進めるようにしましょう。
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