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2023.5.23

EDIとは?導入のメリットとシステムを選ぶ際のポイント

労働人口の減少や労働基準法の厳格化などの影響によって、業務効率を高めるシステムやサービスが注目を集めています。 その中で、取引先との各種書類のやり取りを電子化・効率化するためのシステムが、EDIです。 EDIを導入すれば、見積書や請求書といった帳票の作成から送信・受信まで、多くの業務をシステム上で処理できるようになります。 書類の印刷も不要、手作業での入力業務も減らせるため、業務の効率化だけでなくコスト削減も期待できます。 本コラムでは、EDIシステムの概要と導入時のメリット、EDIシステムを選ぶ際のポイントについて解説いたします。

1EDIとは

EDIは「Electronic Data Interchange(電子データ交換)」の略称で、企業間の取引において必須となる契約書や請求書といったビジネス文書を、インターネットまたは専用回線でやり取りするシステムです。

 

システム上で書類を発行して送信し、相手先企業から送られてきた書類を受け取って処理できるため、手書きで伝票を起こす、社員の手で作成した見積書や請求書を印刷して送付するといった、アナログな方法から脱却し、書類管理を効率化できます。

 

また、FAXや電話、メール、郵送など複数の手段で取引先に送付していた書類の管理を一元化できることから、入力データの抜け漏れや二重登録などの予防も可能です。

2EDIを導入するメリット

EDIを導入することで、以下のようなメリットが得られます。

 

・業務効率の改善

・入力ミスや伝達ミスの予防

・ペーパーレス化による印刷・発送コストの削減

・内部統制の強化

 

EDIは、電子化やペーパーレス化によって帳票の管理を効率化するだけでなく、コストを削減したり内部統制を強化したりする効果を期待できるシステムです。

業務効率の改善

EDIを導入した場合、これまで手作業で行っていた帳票の作成や発送、受け取りなどをすべてシステム上で処理できるようになります。書類を印刷したりFAXにかけたりする必要がないため、作った書類をその場で取引先に送付し、相手側が作った書類をその場で受け取ることが可能です。

 

また、書類の入力ミスや入金額・振込額のミスが出たとしても、EDIで帳票をまとめておけば、後から過去のデータを簡単に検索・参照できます。入金や支払いのミスが発生した際に、大量の伝票の中から目当ての伝票を探し出す、といった作業は必要ありません。

入力ミスや伝達ミスの予防

請求書を始めとしたビジネス書類のミスや抜け漏れは、書類の作成や数字の転記、送付などを手作業で行っている限り起こります。人間が作業をする以上、見間違いや見落とし、キーボードの入力ミスなどが一定の確率で発生するからです。

 

その点、EDIシステムは、伝票などのデータを直接システムに取り込めます。取引先同士で互換性のあるEDIシステムを利用していれば、お互いの見積書や発注書・請書・請求書などを自動的にシステムへ取り込み、処理できるので、入力ミスが発生しづらくなるのです。

 

また、クラウド型システムの多くは、ブラウザなどを使ってその場でデータを確認できます。本人だけでなく、同僚や上長も進捗を把握できるため、書類の誤配やメール・FAXの送信ミス、データの二重登録なども回避できるでしょう。

ペーパーレス化による印刷・発送コストの削減

EDIシステムを導入するということは、取引先とのやり取りに使う書類を電子化するということです。作った書類を相手方へ送るときも電子データを使うため、書類を印刷したり郵送したりするコストを削減できます。

 

また、紙の書類を印刷する機会が減ることで、書類の保管スペースを減らし、オフィスの省スペース化ができることもメリットです。社内で使用するインクや紙の量を減らすことによって、環境負荷を抑え、CSR活動にも貢献できるようになります。

内部統制の強化

EDIは、受け取ったデータをそのままシステムに取り込んで使うというシステムの仕組み上、データの改ざんがしづらい仕組みです。受注側・発注側が同じデータを持つことになり、一元管理されている情報は権限を持つ者であれば誰でも中身を検索できるため、帳票や支払いのやり取りも透明化されます。

 

業務の効率化を進めつつ、財務報告の信頼性を担保できるので、内部統制を強化したい経営者にもおすすめです。

3EDIシステムを選ぶ際のポイント

EDIは、取引先と効率よくデータをやり取りするためのシステムとなっているため、取引先との関係性やシステムと自社の業務との相性などを考えて、導入するシステムを選ぶ必要があります。

取引先との互換性があるか

EDIシステムを選ぶ際のポイントは、取引先の企業が使っているEDIシステムと、互換性のあるものを選ぶことです。主要な取引先がそもそもEDIを導入していなかったり、相手先企業のEDIシステムとデータの互換性がないシステムを導入してしまったりすると、EDIを導入しても意味がありません。

 

なお、2024年には、電話回線を使った通信網である、ISDN回線の提供が終了します。ISDN回線の終了後は、インターネットを使って通信をするWeb-EDIなどへの移行が予想されているため、EDIシステムは従来のEDIとWeb-EDI、両方に対応しているサービスを選びましょう。

業界独自のデータ交換に対応しているか

EDIにはいくつかの種類があり、中には特定の業界に特化したコードの標準化を行っているシステムも存在します。業種によっては、標準的なEDIシステムよりも業界独自のデータ交換に対応しているシステムを導入した方が良いケースもあるため、EDIシステムを比較する際は、自社とシステムの相性も考慮しましょう。

まずは、同業他社の導入実績が多いシステムから資料を取り寄せることをおすすめします。

コストパフォーマンスの良さ

EDIシステムは、通信速度や自動的に取り込める書類のフォーマットなど、システムによって機能性とコストが違うため、コストパフォーマンスも重視しましょう。料金が安くても、自社の業種や規模に合っておらず、性能面が力不足であれば導入のメリットが薄れます。導入費用・ランニングコスト・保守点検費用などを総合的に判断して、費用対効果に納得できるシステムを選ぶことが重要です。

クラウドかオンプレミスか

EDIシステムには、サーバー上のサービスを契約して利用するクラウド型と、自社にサーバーを用意して運用するオンプレミス型が存在します。クラウド型はサーバーの導入が不要で初期費用が安価、オンプレミス型はサーバーを社内に用意する必要があるものの、セキュリティーや管理も社内で完結させられるというメリットがあるため、会社の規模や予算に応じてどのタイプを導入するか検討しましょう。

サポートの手厚さ

EDIシステムにトラブルが生じると、企業間の取引そのものがストップしてしまうため、障害発生時に大きな影響が出ます。サポート体制が充実しており、迅速にトラブルの対応をしてくれるベンダーの商品を選びましょう。また、導入前のコンサルティングや設定など、導入前後の支援が充実しているEDIシステムを選ぶと導入までの流れをスムーズに進められます。

まとめ

企業間の電子取引を一元化できるEDIシステムについて解説しました。

EDIを導入することで、業務効率の改善や人為的なミスの予防、ペーパーレス化によるコスト削減、内部統制の強化といった効果を期待できます。

 

EDIシステムを選ぶ際は、取引先システムとの互換性や自社との相性、コストパフォーマンスの良さやサポートの手厚さといった複数の項目をチェックした上で、システムを選びましょう。

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この記事を書いた人
マーケ担当

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